真実への闘争

 写真は、3月3日ジェイテクト田中裁判の報告会(弁護士会館にて)
 ATU(正規、非正規社員を問わず加盟できる労組/全トヨタ労働組合)の田中氏の証人尋問は、当人のインフルエンザのため4月7日11時に延期。地裁1103法廷。この日は、長時間労働と無償残業調査についての労組幹部の証言のみ。

 傍聴席を埋め尽くしたのは、同様の労働戦線を張る複数の労組メンバーや原告たち。
 我がユニオンからも、なんでこんなに来たのかと言いたくなるほど幹部が勢ぞろい。ちいっとは自分の組合の行動に来たらどうだ、と影の声がありそうで。つまりは、がんばっている田中氏へのみんなの気持ちの現れなのだろうと思う。あいつの証人尋問なら万難を排してと思わせる人物だということだろう。

 ジェイテクトでは、健康診断の結果、1万名の従業員中「健康である」と診断されたのは350名のみで、他は、要観察、要再検査、要治療であった。そして、400名が休業中で理由は精神系行動障害が多いとの証言。
 そんなトヨタ系企業を被告とし、鬱病発症による休業を契機として田中氏を退職に追いやった事件。田中氏の職場は、自動車の電動パワーステアリングの重要部署。

 好きで仕事をしていると長時間労働無償労働も苦にならないものだが、身体と生活が破綻するのは、僕自身も経験している。何もかもが無意味に思えるときがくる。何もかもが嫌になる瞬間がくる。入院するときがくる。闇に吸い込まれるような想念に包まれる瞬間がくる。せめて金さえあればと思ったが……。

 4日。千葉県東金市で08年9月、保育園女児(当時5歳)が殺害された事件で、殺人罪などに問われた同市の無職、勝木諒被告(24)に対し、千葉地裁は4日、懲役15年(求刑・懲役20年)を言い渡した。
 勝木氏の無罪を確信していた弁護士は辞任している。裁判官や検察官は、ひとりの人間として、本当に勝木が犯人だと信じているのだろうか。

 世には冤罪があるわけで、真犯人が逃げおおせている事件も少なくない。殺人犯の半分は逃げ切っている。それを民間人の手で追い詰めて告発し制裁をすることは、如何にして可能なのだろうか。市民には、その権利は本当にないのだろうか。