明るみに出るだけ、まだまし。明るみに出ない事件が怖い。

NHKニュース
放射性物質含む医療器具 紛失10月4日 20時13分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111004/k10013037262000.html

東京・築地にある国立がん研究センター中央病院放射性物質の入った医療器具を紛失し、処理業者が焼却したとみられることが分かりました。
これは、国立がん研究センター中央病院が4日、記者会見して明らかにしたものです。
それによりますと、3日夕方、職員から、患者の体内に埋め込んでがんを治療する放射性物質、「ルテニウム106」を含む医療器具1個を紛失したという報告があったということです。病院で調査した結果、先月30日に患者から器具を取り出した際、誤って脱脂綿などと一緒に捨てた可能性が高く、ほかの医療廃棄物とともに処理業者がすでに焼却したとみられるということです。器具は、大きさがコンタクトレンズほどで、焼却炉でも溶けることはないということです。また、中に入っている放射性物質の「ルテニウム106」は微量で、放射線量は1メートル離れたところで1時間当たり0.2マイクロシーベルトほどのため、健康への影響は出ないとしています。国立がん研究センターの嘉山孝正理事長は「国のがん医療を担う組織として重く受け止めている。今後、放射性物質を取り扱う際には、複数でチェックして同じようなミスが起きないようにしたい」と話しています。



放射性医薬品過剰投与:技師が独断で量を決定
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110902k0000m040105000c.html

 甲府市甲府病院(小沢克良=かつら=院長)が放射性物質を使った検査で基準を超える量の検査薬を子供84人に投与した問題で、同病院は1日、投与量は男性放射線技師(54)が独断で決めていたと発表した。日本核医学会のガイドラインでは、投与量は医師が指示することになっている。また、この技師が、「放射性医薬品投与記録」に、実際の投与量より少ない数値を記載していたことも明らかにした。

 技師は、少ない数値を記載したことに「実際に投与した量を書いては、保険請求が通らないため」と説明しているという。小沢院長は「改ざんに当たる」との認識を示し、「検査薬の投与量の適正化が行われず、組織体制が不十分だった」と陳謝した。

 同病院は先月31日、県から、放射性医薬品投与記録の管理などに不備があったとして、口頭指導を受けていた。

 同病院によると、「テクネチウム」などの放射性物質を含んだ医薬品を投与して臓器の機能などを調べる検査を99年以降、腎臓などに疾患の疑いのある15歳以下の145人に行い、84人に対し2倍を超える量を投与、うち41人には10倍以上の量を投与していた。【山口香織】

 ◇放射線技師が決めることは通常あり得ない
 日本核医学会幹事の細野眞・近畿大教授(核医学)の話 検査自体は一般的だが、薬剤の投与量は被ばく量を考えて担当医が決めねばならず、放射線技師が決めることは通常はあり得ない。技師も子供の場合は被ばくが気になって投与量を医師に確認するはずだ。全国の他の医療機関でも、薬剤の投与量をどう決めているのかを学会
として調査する必要がある。

毎日新聞 2011年9月1日 21時53分(最終更新 9月1日 22時35分)